第一次世界大戦中にイギリス陸軍が塹壕での着用を目的として開発した防水性の高い軍用コートが起源です。ダブルブレストの前面、Dリング付きのウエストベルト、肩章などの特徴的なディテールはすべて実用的な軍服としての名残です。伝統的にはコットンギャバジンが使用され、ビジネスからカジュアルまで幅広いシーンで活躍します。

19世紀にイギリスのチェスターフィールド伯爵が初めて着用したことが由来とされ、元々はスーツの上に着るためのドレッシーなコートでした。最大の特徴は、テーラードジャケットのようなノッチドラペル（刻み襟）と、ウエストベルトのないスマートな縦長のシルエットです。伝統的にはフランネルやツイードといった高品質なウールが用いられ、ビジネスやフォーマルシーンにおける定番コートです。

元々は北海の漁師やイギリス海軍の防寒着であり、そのデザインは実用性と暖かさに根差しています。最も象徴的なのは、手袋をしたままでも着脱しやすいように考案された「トグル」と呼ばれる木や水牛の角でできた留め具と、麻縄や革のループです。「ダッフル」と呼ばれる起毛した厚手のウール織物が定義的な素材であり、その驚くべき暖かさと防風性で知られています。